you’ve got a friend

 

小説やエッセイに出てくる実際のアーティストの曲が、自分が好きな曲だった時に興奮を覚えるのは私だけではないはずだ。

 

落合恵子さんの「積極的その日暮らし」というエッセイ集に出てきた、キャロル・キングの「you’ve got a friend (君の友達)」が、私にとって直近のそれだ。

 

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お恥ずかしながらこの本を古本屋で見つけ、タイトルに惹かれてなんとなく買うまで、著者を存じ上げなかったのだが、新聞の連載という限られた文字数の中で日々の思いや小さな変化を綴るその表現の奥深さが、染み込むように徐々に私の心に響く。そしてこの曲。なんだか、ああ、やっぱりね。この人とは絶対にお友達になれる。という確信を得る瞬間。

 

お友達なんておこがましいけれども、著者の好きな曲や、わざわざ文字にしてまで残したいその曲が、私の心の曲だということ。それが、全くお会いしたことはないし、もちろん彼女自身も彼女の著書もよく知らないのだけれど、もっと深いところで私たちがつながっているという証拠以外の何になろう。とさえ思うのだ。

 

キャロル・キングの曲は、私の人生に寄り添ってくれる曲が多い。多分一生聴くんだろうなあ、と今から思う曲やアルバムがたくさんある。またどこかでその魅力を書きたいな。