湖の霧

 

なんか最近ブログを夜中に書くことが多くて、ちょっと感傷気味になるんだけど悪しからず。ちょっと前までは自分が夜中に書いた文章とかを次の日見返して、こんなもの公開できるものではない!と思ったりしたもんだけど最近はあんまり思わない、し、もし次の日見返してフフ、こんなこと書いてらあ私となっても、手直ししたりしないし、それはそれでいいかあ、と思うようになった。

 

そうそう、ところでまた昨日言及した本、落合恵子さんの「積極的その日暮らし」からなんだけど。

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茨木のり子さんのこの詩は、私も以前読んだときとても魅せられたので、よく覚えていた。

 

「心の底のしいんと静かな湖」

「その湖のあたりから発する霧」

それが人の魅力。なんて素敵な表現なんだろう。言い得て妙とはこのことだな、とも思う。

 

そして、それをあえて言葉にすると、「他者と自分の痛みに対する想像力」と表現した落合さんも素敵だ。

 

波立ってもいない、溢れてもいない、しいんと静かな水面は、自分と一対一で向き合う精神世界のような、厳かな雰囲気を感じさせる。

そしてそこから立ち上る霧は、まさに湖から何かが昇華されたような、美しい印象。

 

イメージとしては、もののけ姫でシシガミ様が住んでいたような、奥深い森の中の湖。その場所を知っている本人しか辿り着けないような、そんな湖。とかかな。

 

だけど、私にはその湖の正体が何なのか、落合さんのように自分の中でストンと落ちる表現がまだない。自分の湖を深め、育て、相手の湖の存在を確かに感じられるような人になりたい。