早歩き

 

久しぶりの投稿になってしまった。最近はどうもやる気が出なくて無気力である。体調は特に悪い訳でもないのだが、まあまだ冷房なしでも寝れるでしょと思って寝床につくも、寝苦しさに夜中に目が覚め、耐えかねて冷房入れるとお腹がキュルキュル鳴り出したりと、体温調節が難しい。梅雨の時期はやっぱり心身ともにコントロールが難しい。もうどうすることもできないので、あまり無理しすぎないように、自分を律しすぎないようにこの時期をやり過ごすしかない。

とまあブログを書かなかった言い訳はいくらでも並びたてられる訳なんですが…

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ところで、歩くのが早い方だ。しかも大股でもある。

フランス留学中、脚の長いフランス人に合わせて歩いていたからクセになったと思っていたけれど、ある時フランス人と歩いていた時にわたしの方が歩くのが早かったことから、これは大阪で培われたものだと今では確信している。

 

大阪の人は信号を待たない。

車道が赤になったら歩道が青になる前にだいたいみんな渡り始める。以前大阪人の教授にそのことを話してみたところ、「だって車道赤やもん。」とのお言葉を頂いた。その通り!アッパレ!!

しかしまあ車が全く通らない田舎道でさえ信号厳守で生きてきた小心者の私としては、この習慣に未だに慣れず、周りの人たちが歩き去る中歩道が青になるまで踏ん張るのがちょっとしたポリシーである。

そんなちーちゃいポリシーを守る私だが、歩く速度だけは守り切れなかった。いや、阪急梅田へと続くあの歩道橋での大阪人のスピードを誰が止められようか、いわんや小心者をや(反語)。というわけで、気が付いたら自分の早歩きに引くくらいの私が出来上がってしまったのである。しかし慣性の法則とは不思議なもので、自分の脚力にも限界というものがあるし、もう少しゆっくり歩きたいのだが、止まるに止まれないのである。…何故私はこんなに必死に歩いている…?!と街中で何度思ったことだろう。

流石に馬鹿らしくなったし、この自粛期間中外に出なかったこともあり自分本来の身体のリズムを取り戻している気がするので、これを機に外で無理に周りに合わせて早歩きをするのをやめてみることにした。

というか本来、私の動きは割と緩慢に見えるらしい。数年前にサークルの同期と電車に乗るため駅まで走っていた際、「茜って走るんや!」という、ある動物の意外な生態を知った時くらいにしか使わないようなコメントをもらったことがある。ワイ、元陸上部やで。

それと、自分の身体のリズムを取り戻すことがひいては自分の生活、人生のリズムを取り戻すことになるんじゃないかと考えたりもする。我々は世の中になにかと急かされがちだが、こういう日々の小さいことがゆくゆくは大きなことにつながるのではないかと思う。常日頃マイペースに歩くようにしてたら、人生もマイペースに歩めるんじゃね?って話だ。

イメージは、いつの日かディスカバリーチャンネルで見た、ナマケモノである。弱肉強食の南米のジャングルに暮らす世界一のろい彼らだが、その歴史は長く約1万年前から地球上に生息しているという。

実際にナマケモノのような速度で歩くのはいろんな問題があるが、心持ちは彼らのようにマイペースでいられたら…と思う今日この頃であった。